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zoom RSS 小説「坂の上の雲」から教えてくれるものその三

<<   作成日時 : 2006/08/26 19:15   >>

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小説「坂の上の雲」の主題は、日露戦争といっても過言ではなかろう。
筆者の目を通して、その最高殊勲軍人は西郷従道海軍大臣に引立てられた山本権兵衛を挙げねばならない。
日清戦争当時、詰り日露戦争の十年前は日露の海軍力の差が関取と赤子程の違いがあったのを互角に戦える戦闘力に仕上た功績にかなうものは無い。
幾ら、秋山真之が神がかりとはいえ海軍力無しには日本海海戦は無かったのだ。
そういう点では、西郷従道海軍大臣が最高殊勲者かも知れない。
陸軍も近代化をやったが海軍からみれば、なんともお粗末なものだったようである。これが西郷従道と山県有朋の違いなのだろう。日清戦争以前に、山本権兵衛は西郷従道の許可の下海軍人事を大幅に刷新している。開戦となって、海軍は有り余る弾薬を備えていたのに対し、陸軍は一月間を一日の消費量よりも少ない消費見積りであったようである。
日露海軍決戦で旗艦を勤めた戦艦三笠購入についての筆者の書いたエピソードがあるので引用する。
『戦艦三笠を英国のヴィッカース社に注文したのは明治31年であったが、しかしこの時期すでに海軍予算は尽きてしまっており、前渡金を捻出することができず、権兵衛は苦慮した。
このころ権兵衛は47歳で海軍大臣をつとめている。
当時、西郷は内務大臣をしていた。ついでながら西郷というひとは、文部卿、陸軍卿、農商務卿から、海軍大臣、内務大臣と、大蔵大臣を除いてはほぼ大臣のポストはぜんぶ経験したが、総理大臣だけはやらなかった。
権兵衛は、万策つきた。西郷になにか知恵はないものかと訪ねると、西郷は事情をききおわってから、「それは山本サン、買わねばいけません。だから、予算を流用するのです。むろん、違憲です。しかしもし議会に追及されて許してくれなんだら、ああたと私とふたり二重橋の前まで出かけて行って腹を切りましょう。二人が死んで主力艦ができればそれで結構です」』と筆者は書いている。
旗艦がなけれは、黄海も日本海海戦も戦えたものではなかった。この二人に最高殊勲の栄誉を後世の我々が評しなければ、誰を評するのだろうか。
陸軍での最高殊勲と評されるのは、秋山好古であろう。
陸軍大臣以下、官僚群の不手際から日本軍が砲弾飢餓に陥ったのは書いた。その逆境の中で陸軍が総崩れにならずに持ちこたえたのは、機関銃を装備した秋山支隊の編成及び活用もあるが、それ以上に戦争前の威力偵察強行による情報収集を挙げねばならない。その威力偵察の効あって、大本営の作戦計画が容易であったのは想像に難くない。
しかし、陸軍は海軍と違い人事刷新をやらなかった為、その為したものにしては成果を挙げていない。西郷と権兵衛の手柄例えようも無い。
奉天の会戦でも好古がクロパトキンの背後にせまったのが、圧倒的な物量と兵を擁しながら後退をさせ、日本側の勝利とってポーツマス条約への門戸が開いたのだ。
次回は、好古のエポックとその他エピソードにせまってみよう。

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
大論文にたいして水を差すようで申し訳ないが、「何を教えるか」ということをテーマにこの文章は書かれている。つまり、今の子どもたちに何を教えるべきかを論じているのではないのか。そうだとするなら、日露戦争において、陸軍がお粗末で海軍が如何に優れていたかなどを論じる必要があるのだろうか。
首藤
2006/08/26 21:45
Hbarさんから、陸軍、海軍のことを書いたのではなく、西郷従道のことを書いたのだとメッセージをいただいた。私の読み違えならお詫びする。私は、日本は今後も平和外交に徹して自国の安全を守るべきで、絶対に戦争をやってはいけないと思っている。今の子どもたちに、平和憲法の精神を理解してほしいと思っている。「違憲でも、腹を切ってでも、軍艦を買うべきだと言って、日本海海戦に勝利した軍人」を、子どもたちの進むべき理想像としてほしくない、そんなことは許せないと私は思っている。
首藤
2006/08/27 06:07
こんばんはーーー
私も首藤さんのご意見に賛成です。
このブログの大テーマは「何を教えるか」ですから、内容には教えるべきものが書かれていると読者は判断するでしょう、
そうすれば、ここから読みとれるものは、日露戦争の戦い方であり、結果がよければお金を流用してもよいであり、責任は腹を切ってとればよいと言う命軽視の
忠義論です。
そしてこれらは、これからの教育で教えるべきではないものです。

もしかして、貴男はここで、「人は信念を持つことが大切である。」「信念
を貫くためには、強固な意志が必要である。」ということを言いたかったのではないでしょうか?
もしそうだとしたら、展開の仕方がよくないのです。
私だったら
「今回は信念について書きます。
しっかりした信念を持ち、強固な意志でそれを貫いた人の例として、西郷従道をあげてみましょう。西郷という人はーーー」
というような書き出しで進めます。
そして最後には、戦争賛美では無いというホロウも入れるでしょう。

生意気なことをいろいろ書きました。ご容赦ください。
六十路独り言
2006/08/27 23:35
誤解のないように、一言コメントさせて頂きます。
戦争を賛美した覚えはありません。陸軍省の官僚が、戦争という国家の浮沈が掛かった出来事で初めて不手際が火を見るように明らかになった事です。社会保険庁は言うに及ばず、普通に仕事をされている公務員の方々のお仕事もこういう視点で監査すればどうかという発信でもあります。
又、政治家が何をすべきかも西郷及び権兵衛の行為から見て判ります。これも戦争と言うフィルターがあったればこそで、平時の今は政治家が何をしてもチェックされる事はありません。
小泉首相以前に北朝鮮を訪問した政治家も多くおります。しかし、小泉首相と他の政治家は明瞭に一線を画されています。小泉さんは昼食でさえ持参し、彼の国から出されるはずのものは拒否しています。
政治家が何を為すべきか、参考になる歴史的資料として稿じたものです。
是非、真意を読取り、政治家に対して観察をよくし、選挙では選ばなくてはなりません。
誤解無いように、一言。
Hbar
2006/09/01 21:28
元々、この文は子供向けに書いたものでは有りません。
責任を持つ大人達の議論の種にと思って書き始めたものです。先生達が往生している姿をみるにつけ、子供達に何を伝えていくべきかを大人(政治家も含む)が認識しなければ、この国の将来は無いと思って書き始めたものです。
Hbar
2006/09/05 10:48

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