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zoom RSS 日本人の気質を求めるその六(カルチャー:最澄と空海)

<<   作成日時 : 2006/12/11 16:35   >>

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カルチャーの起源は、万葉の歌に見られる大らかな自然人であった日本人が大陸風の論理性を如何に身に付けたかを抜きに語れない。
その答は仏教哲学及び朱子学の移植が用意する。最初朝鮮半島から齎された仏教は天皇親政体制を維持する哲学として保護された。それは東大寺の大仏に象徴される南都六宗に花開いたのは良く知られている。三論・成実・法相・倶舎・華厳・律の夫々が経と論を持ち、因明による論が重視されたのが特徴である。その為、山林修行が流行っている。
この時代の仏教は現在のインターネットの闇と比する事ができる。中身が導入して間無しであるにも拘らず、役立つものとして庇護され様々な腐敗臭がたち込める点である。道鏡による天平末の狂乱をはらんだ時代がその顕れであり、その改善に二人の英才によって新しい幕が開く。最澄と空海である。
桓武天皇が平安遷都に南都六宗を連れて行かなかったのは、その時点での仏教界を政権から遠ざけ新しい秩序を構築しようとしたからだった。その流れに乗ったのが若い二人の僧であった。二人とも山林修行をしている。際立ったことに入唐前に最澄は天台宗を空海は真言宗を立宗する決意を固め、最澄は八ヶ月、空海は三年の月日を唐で求法の為に唐で送っている。
最澄は先ず天台宗門の第八祖を授かり、竜興寺において密教を禅林寺らおいて禅を学んだ。又、新宗樹立に役立つものを手広く漁った。天台関係の典籍はいうまでもなく、仏像・仏画、さらに仏具の類に止まらず、寺院の組織と行事、僧侶の修行法、俗界との交渉法等を学び帰った。
一方空海はやはり真言正統の第八の師位を受継ぎ遍照金剛の号を送られた。その上、梵語・詩文・書も学び技に磨きをかけた。又、密教特有の諸仏像以外にも諸種の曼荼羅・法具、そして経・律・論・疏などのおびただしい文献を収集して持ち帰った。
最澄は帰朝後、比叡山寺を本拠に天台法華宗を新宗樹立した。ここに天皇親政における仏教規制策(諸宗の年分度者制)が確立する礎が築かれた事になる。一方空海は直ちに本拠を定めず、真言正統の第八祖として修法する事から始めた。それが効を奏して東大寺別当となって南都六宗の中に入っていく。本拠を高野山に定めたのは帰朝して十年経過してからだ。更にその五年後に桓武天皇の創設した官寺である東寺を賜り、密教の根本道場とした。
ここに、日本仏教の礎が完成したといえよう。共に、唐における世界最先端の文化が京の都に花開いたとも言える。これは、聖徳太子以後大陸文化を吸収するべく懸命の努力を一世紀に余って続けた土壌に二つの立宗を受けて実ったものである。一日にして成らずという事を肝に命じたい。
同時に最澄と空海2人の処世を見て、我々が事業展開を考える時何を為すべきかを示唆してくれるものを無駄にすべきではない。競い合う者には歴史的審判が下るが2人揃って共に成功者といえよう。競争した者が共に千年という時を超えて我々と向合う姿に敬意を表したい。
唐文化輸入の成功を受け、天皇親政を可能にした律令制度の充実は新たな支配体制の枠組みを完成させしめた。稲作文化の発展は次の時代へと否応なく足音が高鳴る。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
最先進国の文化を輸入して、それを日本に合ったものに改良し、行き詰まるとまた最先進国の文化に「追いつき追い越せ」をやる、日本文化の特徴が見えてきたように思います。
首藤
URL
2006/12/12 05:27
仏教が空海、最澄によって大陸からもたらされ、我が国に根を下ろした事実はすでに語り尽くされている。
ではこの二人が確立した仏教のいかなる哲学、教えがそれからの日本の文化、日本人の精神土壌に影響を与えたか、今の日本人に何が残り、何が失われたか、そこのところが解明されてこそ、このブログの主旨が見えてくると思うのですがーー
六十路独り言
2006/12/13 16:15
歴史の締めの所で論じますので今は流れだけで勘弁願います。
Hbar
2006/12/14 06:43

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