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zoom RSS 言志四録に見る生き方

<<   作成日時 : 2007/08/11 18:29   >>

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一貫して敬の重要性を説いている。

敬は他者に対しては「うやまい」であり、自身に対しては「へりくだり」を意味する。

これは自身で己を論じるのに、他者の目で評価すると考えると分り易い。

我々は前頭葉で全てを評価する。

他者に対する認識は自身の五感を通じて評価したものしかない。

詰り、自身に対する認識の数千分の一しか認め得ないのが他者なのだ。

他者の目が仮に実現したとすると今思っている自己評価に要した情報量が数千分の一で評価する自己が分るということだ。詰りは、他者を敬いぬいて自身を謙りぬいて初めてバランスが取れ、自身と他者が同じ敬という考え方を持てば協力し合えるという訳だ。

一斎は言志四録の中で敬について地の徳、心の中和、勇気、誠、精神一統、躁ならず静ならず、交際の要道、甲冑、接物の工夫と九つの姿を持たした。そして敬を持つ事により、百邪に勝ち、火のように燃え盛る心を鎮め、聡明・心精明を生ぜしめ、過無く、心広く、動静貫いて物を鎮め、情が向かい、身強健、経営心の防止の効用を挙げている。

言志録で論じるその他の戒めを見てみよう。

天に遣えるという心を持ち、己のみを頼りとし、古今第一等の人物たる気概を持つが大切。

自負心を持つと離れると言う天は魂と道義であるから人間の本分であり性分でもある。

信用を得、必然を大切にし、全てを受け入れ、私欲なく公欲を持ち、人情に厚く、逆境に遭っても逃げず、難しい事は機会を待ち、分を知り足るを知って調子の良い時は退く工夫が大切だ。
その為に慎独より始めて誠を動かし敬に至る。

その時に大切な事は志を持ち、情に従って情を制して欲を達して欲を遏(とど)め、口を慎む事だ。

志を持てば、小事にも学びがあり、大切にする。

良いこと尽くめだ。

身は親から授かったものであるから三代以上の意思を持ち、面は冷たく背は暖かく保ち、精神は背に棲まさねばならない。

人を諌めるには誠意より他無く、自ら厚く責め人は先ず認め薄く責める。

理あっても言に激・強・挟・便あれば人を服させ得ず、自身で服してみて考える。

等々。

後録になると少し経験が入り、晩録は流石に自身の言葉が多くなる。

耋録では立志の重要性から入る。

「私欲之難制。由志之不立。(自分の欲望を我慢するのが難しいのは、志が立ってないからだ。)」

私欲は志を立てて抑えることが出来る訳だ。ではどうすれば志が立つのだろう。

「立志工夫。須自羞悪念頭起跟脚。(どう志を立てるかは、先ず自分の不善を恥じ、人の不善を憎む羞悪心から始めねばならない。)」

自分の不善を恥じ、人の不善を憎むという羞悪心から学ぶ心が起きる。

ここで初めて教育が担うべき役務を与えられる事に気づかねばならない。

心掛ける事は「立志。要高明。(志を立てるには見識が高く智慧が明らかが必要。)」

ここで一斎は志の運用について懇切に7項目を割いて述べている。

教育は不善が何者かという命題から教え、学ぶ心の育みを最初に為すべきと主張したい。

次に心眼でないと見えないような自身の環境の基でどう対処すれば良いかを20か条に亘って述べている。

例えば、「得意物件。可懼。不可喜。失意物件。可慎。不可驚。(望み通りで満足する事案は、恐るべきで喜んではいけない。上手くいかない事案は、振返れば良いだけで驚く事はない。)」だが、言われてみればその通りで通常この反対を実行して、それによって悪循環を生んでいる事実をよく考えれば一斎の言で断ち切れるように感じる。

次に活物としての敬の姿についての締め括りとして10か条に亘って述べている。

その後は、細かくどういう時に何をするかという心構えを57か条に亘って述べている。

最後に、老人の心構え20か条で締め括っている。

この生き方そのものに新渡戸稲造が紹介した「武士道」や西田幾多郎の「善の研究」の本質を見る思いがする。

我々が今、無くしたと思い、探している日本人の精神的支柱がここにあると感じるのは筆者のみではないであろう。

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