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zoom RSS 第13章 愛着の神経ネットワーク

<<   作成日時 : 2007/10/28 07:25   >>

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愛情の領域においては、愛着・養護・性愛の少なくとも3種類の独立して相互に関係し合う神経ネットワークが働いていて、各々が異なる脳内化学物質やホルモンによって活性化され、別々の回路を持って様々な愛情の形を作り出し、人間を動かしている。
愛着はすがりつく愛情、養護は与える愛情であり、性愛は要するに性愛である。
その3種類の愛情がバランスを保ち巧く機能すれば、自然の筋書きに従い種の存続が成立する。
愛の成就には知恵を駆使した計画を要するが、愛の論理は「裏の道」の皮質下の神経が握っているので、「表の道」と「裏の道」両者を動員し、社会的知性の全てを発揮して愛は育まれる。
3種類の愛情には、男女が寄添う・赤ちゃんを可愛がる・愛を交わす場面等でどれかが優勢に見えるかもしれないが、揃って巧く機能して初めて、リラックスして情愛に満ちた官能的なラポールが芽生え、最も豊かに花開く。
最初の一歩は相手を捜し求めるという形の愛着だ。
こうした形の愛着は人間の誕生直後から機能し、新生児は他者からの世話と保護を求める。
新生児が養護を求めるのと恋愛で求めるのと愛着を形成するプロセスは近似している。
オスの気を引くテクニック
恋愛と赤ちゃんの養護を求める行為はよく似ている。
魅力的だと感じる女性から真直ぐ見詰られると男性の脳内でドーパミンの回路が活性化して快感が生じる。
開戦の1手は、取合えず広く網を打って自分の意志を相手構わず宣伝する行為から始まる。
男性の気を引こうとする女性は先ず別の方向に向いて笑顔を作り、それから狙った男性に真直ぐ視線を向け、男性が気付いた所で視線をそらす。
次に、相手が愛着を抱くに値する対象かどうかを、会話を通じて値踏みする。
男と女は、求愛の段階を1つずつ踏みながら、互いに相手が温かい人間・自分の働きかけに応える・与えただけのものを返す人間か等の全面的な愛着に値するかを基準に満たす良き伴侶になりうるかどうかといった事を「表の道」を使って探り合う。
初期テストに合格した相手は「期になる存在」から「思慕の対象」に変わる。
親密さが増した関係の反映として、同調性の高まりは優しい眼差しや寄添う行為となって表れ、この段階になった恋人同士には、幼児語を使い・愛称で呼び合い・あやすような囁き・優しい愛撫といった退行が見られて、相手に対して完全に気を許した態度はお互いが相手にとって「安全基地」となった事を示している。
もう1つ言える事は恋に落ちる時の気持は何かに溺れていくような感覚を伴ってもいる。
肯定的な人間関係が快の情動を齎すメカニズムには中毒患者が麻薬を求め使って興奮する時に活性化する眼窩前頭皮質と前部帯状回を含む脳内のオピオイド系が関与する。
中毒患者が薬物使用によって得る満足感と一般の人が恋人との心の繋がりで得るオキシトシンによる満足感は類似していて、家族や友人や恋人同士の絆を強める働きをしている。
愛着の三つの形
子供の頃の育てられ方は、大人になってからの情熱の表れ方、特に自分にとって最も大切な人との人間関係を支配する神経ネットワーク「愛着システム」に強い影響を及ぼす。
保護者から十分な愛情と共感を注がれて育った子供は、安定した愛着を育み、親が子供の気持を顧みなかったり無視すると回避的な人間に育ち、親の感情が激しくそれを向けられて育つと子供は不安が強く心が不安定な人間に育つ。
愛着の型は、子供時代に一旦完成すると、生涯通じてその侭で、恋愛関係の時に顔を出す。
「不安」型愛着の人は自身に愛情を受けるに値しない人間と思い込み、脅迫的な思い込み、考えすぎの心配、感情面での依存等、様々な「恋愛依存症」に陥りやすい。
「回避」型愛着の人は自分自身の情動を抑圧する傾向が強く、相手を情動面で信用できないので、親密な人間関係を巧く結ぶ事が出来ない。
「不安」「安定」「回避」の神経パターン
「不安」型は、前側頭極(悲しい時に活性化する部分)や前部帯状回(情動が燃上る部分)や海馬(記憶を司る部分)等「裏の道」の領域に活性化が見られ、意識的に努力しても人間関係に不安を抱くこの神経回路を遮断できず、強迫的な不安感が脳の意識的な働きが上回る。
対照的に、「安定」型は、他の事を考えると、直に前側頭極が発信する苦痛の信号を鎮める働きをもつ眼窩前頭皮質が活性化して悲しみは鎮まる。
それ以外では機能するが、恋愛において「不安」型では「表の道」は機能しない。
「回避」型は、心を動揺させる思考を抑制する際に活性化する帯状回を遮断できず、自分が苦痛を感じない為に他人と心を深く結ぶ事を避ける。
愛着の型は子供時代の学習で定まっているから、心理療法や望ましい人間関係により習性可能。
愛着・性愛・養護のタイプを象る夫々の神経径は、愛着の型がその人の性衝動を形作る如く、どこか一部分が揺れれば、その揺れが別の部分に伝わる性質を持つ。
「回避」型は、「不安」型や「安定」型に比べ一夜限りのセックスパートナーの数が多い。
情動面での関りを避けようとする彼らは思いやりや親密さを伴わない性行為のみで満足するが、間違って長く続く恋愛関係に陥ると、相手から遠ざかろうとしたり、かと思うと無理に近付こうとしたり、両極端に揺れ、恋人と別れたり離婚したり、元の鞘に収まったりする。

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