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zoom RSS 第11章 安全基地

<<   作成日時 : 2007/10/24 13:41   >>

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確りと情動チューニングできる親は、子供に「安全基地」即ち子供が不安になって関心・愛情・慰め等を欲しいと感じた時に頼りにできる下記の人間関係を与え得る。
生後直に、赤ちゃんは単なる受身の存在ではなく、自分の目的を達する為に積極的にコミュニケーションを計ろうとする。
世話をしてくれる人との間に成立する双方向の情動メッセージ・システムは赤ちゃんにとって生命線そのものであり、赤ちゃんはこのルートを使ってあらゆる基本的ニーズを満たす。
相手を見詰・目を反らし・笑顔を見せ・泣く等、生れつき備わっている精巧なシステムを駆使して世話係に指示を出す。
この社会的機能がないと、赤ちゃんは望みが適えられず、悪くすると死んでしまう。
この原初的会話により、母親と見事に調和した情動メッセージのやりとりが成立ち、親子間の情動ループを使って、親は子供に他者との向合い方・相互関係のペースの作り方・会話の進め方・関係の中での自身のコントロールの仕方等の人間関係の基礎を教えていく。
この原初的会話を通じて行われる直感的情動学習によって、2才以降に始まる実際の会話の足場が作られ、次にお喋りが始まると伴に、本人の頭の中で行われる会話即ち「思考」が目覚める。
両親や家族、遊び仲間や友人や恋人に求める「安全基地」を持って、脳内で快感に繋がる脳内関係物質(満足しリラックスした感覚を喚起するオキシトシンとヘロインに似た快感を齎すエンドルフィン)の分泌が促され、「自分は十分に愛されている」という感覚に快感の味付けが加わる。
心の通じ合う幸せな親子関係は何にも増して基本的な欲求だ。
どういう親に育てられたかに応じて、成人の人間関係は「安定した愛着」「不安な愛着」「回避的な愛着」に分類できる。
親の愛着パターンは子供の愛着パターンへと引継がれていくようだ。
不安傾向のある子供は不安傾向のある親の代りが居れば、愛着パターンも変わっていく。
無表情実験
生後6ヶ月でも、夫々に対人関係のスタイルを持ち、自分や他人に対する見方を形成し始める。
生後1〜2年の間に、赤ちゃんは動揺したり、動揺した心を鎮めたり、心の結び付が切れたり、切れた結び付を取戻したりといった事を繰返しながら、基礎的な社会性を身に付けて行く。
動揺した時に、赤ちゃんの機嫌がどの位速く回復するかによって、その子が情動の自己管理能力をどの位身に付けているかが分る。
他人との関係が不調になった時、働きかけが上手で人と人との関係を修復可能なものと捉えている赤ちゃんはそれを修復する能力をもち、こういう子供達は大きくなっても人間関係に自信を持ち、何か巧くいかない事が起っても修復できると考え、他人を信頼できるパートナーと捉える。
この学習の基礎は養育者との「我−汝」の関係であり、安心と信頼の感覚でもある。
これが巧くいかない場合、根拠があろうとなかろうと他人との関係が不快な結果に終わるものと思い込み、それに備えて自分を閉ざし反射的に自分を守る殻に閉じこもり、他人に開放的・積極的な態度で接する事ができず、冷たくよそよそしい態度をとってしまう場合が多い。
うつの悪循環
うつ病は遺伝子の影響もあるが、母親がラポールを築けずに赤ちゃんに伝染してしまう。
当然、母親の気質(怒りっぽさ・無気力で内向的)も受継ぐ。
こうした環境で育つ子供は、成長環境ゆえに逆に適応能力を身に付ける事も考えられる。
次々と変化する母親の気分を敏感に読取り、できるだけ快適に過ごせるよう人間関係を調節能力を身に付け、社会に出た時、こうしたスキルは苦労して身に付けた社会的知性として役立つ。
共感のワープ現象
育児放棄で育った子供達はその程度が重いほど、日常生活における他者の気持を読取る能力が大きく欠け、幾つになっても他人が何を感じているのかがはっきりわからない。
虐待されて育った子供達は、はっきりしていない感情の場面で、悲しい感情を読取らねばならない場合にでさえ偏桃体が過敏な状態になり、怒りの感情を読取ってしまう。
家庭で虐待から身を守る為にしてしまう過敏に全てを怒りに読取る能力は、学校で他の子供の普通の表情からも怒りを覚え、敵意を抱き、相手が敵意を抱いていると勘違いして攻撃する。
これが学校での弱いもの虐めで一番出てくるパターンだ。
子供が怒りを爆発させた時、親は怒りを抑えて絶好の教育機会と捉え、子供との関係を維持しながら怒りの持って行き場を与え、気持をコントロールする方法を教えてやるのが望ましい。
幼い子供達にとって、家庭環境は情動生活の現実であり、安全基地を確り確保できていれば、どんな事件が起きても対処可能であり、豊かな情動を育める。
親の役目は「何事が起ろうと家族一丸となって心の動揺を克服する」という態度を示すにある。
心の傷の修復
情動の機能不全は親が子供に情動チューニングして「安全地帯」を提供していれば順調に発達する所を、無反応や虐待で発達が妨げられた眼窩前頭皮質に原因を求め得るが、怒りや恐怖や羞恥心のような不快情動の発生頻度・強度・継続時間等を自分で巧くコントロール出来なくなる。
良好な慈愛に満ちた人間関係が生出す経験の繰返しはニューロンやシナプス結合の数、形、大きさに影響を与え、やがて心の傷の修復を見せる神経回路に作り変えられる。
心理療法士の役目は完全なラポールを感じさせ、心の傷を修復する所にある。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今回の記事にある内容について、今まさに、1歳5ケ月の孫で体験させていただいています。本当に、書かれているような場面に何度も遭遇しています。となると、2歳以降がまた、大切になってきますね。実際には、近くに住んでいる娘夫婦が育てていくのですが、どのようになっていくのか、見守っていきたいと思っています。
楽夢大喜(kitasun)
2007/10/24 15:30
それはお楽しみですね。
今が1番脳が反応している時なのでしょう。
どう相手すべきか、是非参考になさって下さい。
今の育ち方で行く行くの幸不幸の分かれ目なんでしょうね。
hbar
2007/10/24 15:45

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