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zoom RSS 第21章 「彼ら」から「我々」へ

<<   作成日時 : 2007/11/20 11:29   >>

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人間の知能は、自分を取巻く世界に秩序や意味を与える為、カテゴリー化を行う。
一定のカテゴリー内においては1つの存在がその隣の存在と同じ特徴を持つという前提に立って、常に変化する環境に対処できるが、一旦否定的な偏向が生じると、人間のレンズは曇ってしまい、偏向した見方を裏付けるものばかり見てそれ以外は無視するようになる。
この意味で、偏見とは偏向した仮説を無理やり立証しようとする姿勢と言える。
怒り・恐怖共に偏桃体主導で喚起される情動であり、生まれかけた偏向の破壊力を増幅する。
増幅が増幅を呼んだ結果が「我々」が「彼ら」へと変貌を呼ぶ。
隠れた偏向
「我々」対「彼ら」の関係には、過激な憎悪から本人さえ気付かない自動的で無意識な固定観念(「裏の道」に「潜在的偏向」として隠れている軽微な偏向)迄、様々な偏向が作用している。
偏桃体が中心的役割を果す潜在的偏向である固定観念や偏見も流動的であり、神経レベルでは「裏の道」でさえ一生を通じて学習を続け、変化し得るものだ。
敵対関係の修復
敵対しあう集団に属する個人と個人の間で友情や恋愛等の情動的関り合いがあると、そうでない場合と比較して相手の集団に対する敵意は薄らぐ。
固定観念で問題になるのはそれに伴う感情であって、そうした感情の種類に比べれば、単に固定観念を持っているかどうかは大きな問題ではない。
偏見を克服する為に重要なのは強い情動的結び付だ。
ジグソー学習法
仲間外れにされた苦痛は、脳内で実際の肉体的苦痛を受けた時に反応する部分に記憶される。
学校という社会から拒絶されると様々な面に影響をだすが、人間的な悩みで新しい情報を取込む上で極めて重要な認知能力であるワーキングメモリが巧く機能しなくなり、成績が低下する。
居場所を失った生徒は学習に集中できなくなるだけでなく、教室で暴力や破壊行為を働く確率が高く、学校を欠席しがちで中途退学率も高い。
ティーンエージャーにとって学校生活は人生の中心部分を占めていて、仲間外れの結果が示す如く危険な側面もあるが、他人と肯定的関係を結ぶ為の生きた学習の場にもなり得る。
敵対する集団に属する者同士が共通の目標に向かって努力するとその内に関係が好転する。
その為に「ジクソー学習法」は考案された。
グループ分けした生徒達にある課題を与えて学習させ、その成果をテストで評価するのだが、グループのメンバーは各人が別々のテーマを学習した後に夫々の学習成果を持寄ってジクソーパズルのように全体を完成させるという学習法である。
テーマを理解し習得する為には、メンバー全員が発表者の発言に確りと耳を傾けるので、学習行為そのものが傾聴、尊敬、協力の練習になる。
許すこと、でも忘れないこと
大量虐殺の基礎は、経済危機や政治的混乱で社会が烈しく動揺した時期に、以前から強者と弱者の間に対立の歴史が続いてきた地域で作られる。
例え「自衛」が大量虐殺を意味する事になろうとも、既に世界は自分達に害を及ぼす恐れを持ち、緊張が高まるに連れ、多数派は自衛の為に「彼ら」を攻撃する以外に無いと考える。
憎い敵対集団の事を考える度にストレスホルモンが大量に放出され、血圧が上昇し免疫機能が低下するという形で鬱積した怒りが生理的反応となって表れる。
恨みを抱いてきた相手を許せれば、血圧・脈拍・ストレスホルモン共に下がり、苦痛や憂鬱も緩和する。
許すことは、忘れることでは無い。
忘れず、その苦しみを自身の体験として活かし、憎悪に積極的な抵抗する心構えを作ろう。
その心構えのみが暴力を阻止でき、それが社会的知性の成熟に欠かせないのだ。
これで本文は終わりです。
色々大切な事を学ばして頂きました。
改めておババさんとダニエルゴールマンに感謝したく思います。
本当に言いたい事は次の「エピローグ」にでてきます。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今回で本文が終わりとのこと、少し難しかったですが、色々と大切なことを学ぶことが出来ました。ただ、このような理論というか考え方が、世の中というか、子どもの時から、自然と学ぶような教育の仕組みになっていないのが、残念ですね。今回、ご紹介いただいたことを噛み砕くのは、難しいとは思いますが、もっと、分かり易くできれば、理解していただける人が増えるのかなと感じました。エピローグを楽しみにしています。
楽夢大喜(kitasun)
2007/11/22 20:09
「生き方の知能指数」は内容が詰まり過ぎていて、読む事が大変でした。こういう形でご紹介したのは、先ずは抜書きをしたという事なんですね。もう一度読むとなると大変ですから一度抜書きをしておいて、自分が抜書きしたものを読返すという読み方を選択しました。エピローグの後では、私の言葉で私が分った事を書きますので楽しみにして下さい。一番はご自身で、読まれる事と思います。子供達の世界へこういう考え方が少しでも浸透するのは20年は掛るのではと思います。
hbar
2007/11/23 12:31

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