自閉症とは

脳神経の話をする前に自閉症の詳細は後回しにするとして、概要だけ語っておきたい。
自閉症は発達障害と1括りで言われる如く、脳神経障害の1つなのだが、原因不明と言う事で対症療法を手探りで支援者が行っているのが現状のようだ。
ここで、1つ仮説を提示したい。

解剖学を学んだ人には常識的に自閉症者の殆どは小脳及び大脳基底核の質量が減っているのは良く知られている。
これは、様々な神経栄養因子の不足により、神経細胞の健全な発達が阻害された為と考えられる。
殊に、小脳のプルキンエ細胞の成長不全が大きく影響していると考えられる。

プルキンエ細胞は100万個のシナプスを1個の細胞に持つお化け細胞だ。
神経細胞の最大の特徴に可塑性があるが、このお化け細胞の身代りは考え難い。
詰り、悉くの神経ネットワークは小脳が加わって初めて完結するのだが、その小脳に遺伝による受け手が存在しない時にネットワークが働かないと考えたい。

どういう事かと言えば、様々な筋肉を制御するネットワークが発生と共に生じてきて、夫々のネットワークを受持つプルキンエ細胞が受持ち、順番にプルキンエ細胞も作られて生きていく仕組が完成に向かう。
我々人類の中枢神経が最後に発達に及ぶのは頭頂葉運動連合野と前頭前野だ。
その割当最中にプルキンエ細胞が神経栄養因子不足の為、未発達故に割当て得なくなった状態が自閉症と言う状態を生じさせていると考えられる。

それが生後直に障害となって保護者を動転させる症状になる訳だ。
それでは何故、割当てられなかったものが年を重ねるに従って普通に生活できるようになるのであろうか。
その正体は小脳の可塑性を挙げたい。

可塑性は神経細胞に特有の働きだ。
何等かの事故で言葉を失った人が数年後に嘘のように話せる話は余に有名だ。
可塑性の意味は、何処の神経細胞であっても他領域の神経細胞の代替ができるという事で、ブローカー野やウェルニケア野が担当していた言語野を他の神経領域で代替したと考える他無い。

自閉症者も同様で、生後直後はプルキンエ細胞が足らずに使えなかった頭頂葉や前頭前野が使っていないプルキンエ細胞に代替させてそれらの領域が使えるようになる。
それを療育と呼んでいる。
現在の療育手法はその原因を分らないとして開発しており、問題点が多い。

その問題点を指摘すべく、この稿を書き進める。
以下に詳細に述べる。

・自閉症の発症原因
・自閉症者が誕生時に持つ神経回路
・障害とその引換えに持つ宝

これらについては普通人の神経回路の話を先にしてから詳述したい。
自閉症者の保護者は希望を持って頂きたく思う。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

2009年03月20日 15:14
自閉症を持ちながら・・
ピアノ演奏をする青年の事何回かTVで観ましたが・・
病気と付き合いながら・・
何かをやっていくのも大切なことなのかも・・
って思います・・・
2009年03月20日 15:51
風子ちゃんようこそ。
自閉症と言うのは病気でなくて症状なんだよ。だからピアノに優れた才能を発揮できもするんだ。病気と言うより人間の状態と言った方が早いかな。だから、巧く付き合えば才能も開花するし、分り易い存在でもあるんだ。
卵畑
2009年03月21日 10:36
こんにちは^^
Hbarさんとの出会いがきっかけになったのか、私も最近は脳科学に興味を持ち、本も少しずつ読むようになりました。
子育てをしながらの読書はなかなか時間が取れませんが。
8月よりはHbarさんの書かれることが理解できるようになりました。
続きを楽しみにしています。
2009年03月21日 15:08
卵畑さんようこそ。
自閉症の療育は小脳の可塑性がキーワードです。案外これを無駄に費やす事が2次障害に繋がるようです。離人症もそこらへんが原因では無いかと思います。療育は計画を立てて無駄を省くべく頑張って下さい。

この記事へのトラックバック

  • 2回目の4千PV突破

    Excerpt: 昨日1日当り2回目の4千PV突破を記録した。 昨年の正月位から見て頂く事に視線を移し、忙しい時間を割いて毎日複数記事を書くようにしている。 1年と3ヶ月と言うのはやはり長かったように思う。 Weblog: よく考えよう racked: 2009-03-20 00:21