祇園精舎の鐘の声

言わずと知れた平家物語の冒頭だ。

先週から続いている米国NYダウの下落を見るに連れて、この相場下落が雅に「栄える者 久しからず」を連想させる。建国して2百年余、丁度徳川幕府の寛政の改革にあたる頃であろうが、民主主義を標榜しその象徴たるバラク・オバマが大統領になったのもその時代が要請したもののように見える。

米国は未だ良い。既得権益である産軍複合体と労働組合を少し削げば、移民による人口増大が続き基本的人権を拡大し続ける姿勢さえ続ければオバマの8年以内には現在の惨憺たる状況を脱し、大国としての威信を取戻すだろう。

問題は現在ウィルグ地区で騒乱が起きている中国だ。飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続ける中国だが、少し急ぎすぎているように感じる。というのはインターネットは制御されているもののその他は無法遅滞の塊が集まっている国のように感じる。確かに、経済成長をしていて国が潤っているように見えるが、その反面その経済成長によって富裕層が出来ている。少し以前に富裕層が党に加わるようになったが、逆に既得権益が拡大する面も持っている。党に入れないまでも経済力を持った人達は口も出てくると言うものだ。中央集権の国家を維持しようとすれば北朝鮮やミャンマーのように国民に貧困を強いる方が良いに決まっている。

戦前の日本もそうであった。今回のウィグルにおける暴動は住民が少し余裕が出てきた反動の現われであろうと考えられる。シルクロードで繁栄したこの地方は元々2次大戦中に独立をする動きがあったのを中華人民共和国が無理やり併合した経緯があり、少数民族の多くは反政府になびき易い体質を持っている。

この所の中国の高度成長には多くの辺境による近隣諸国との貿易の急増が背景にあるのは否めない。日本のように欧米消費地だけがその商売相手ではなく、周りの貧しい国家群がその商圏として存在しているのが成長を支えていると言っても過言ではない。それを支える国家システムが法秩序に則っていないのは自明の理であり、今回のウィグル地区の少数民族が漢民族に対する反感を構築するエンジンとなっている。

この無法はウィグル地方に限ったものではなく、中国全土に広がっており既得権益層と搾取される住民との諍いの火種となっている。元々漢民族は黄河流域で黄河文明を築いた地域民族であったが、紀元前後に倭族を揚子江流域から追出したのを皮切りに他民族を蹂躙して現在に至っている。それも、現在の領土を確保したのは満州をその勢力域とする騎馬民族によって清朝が建国され、それによって確保されたものが多い。

周辺地域の無法化と元々持つ離反エネルギーが常に中国政府を脅かしている。それ故にこそ、軍備を拡大している訳で、その持つ軍備は外向きのものではなく内に向けられた銃口であるのは言うまでも無い。

もう1つの鐘の声はわが日本の政治と官僚とのあり方が響かすものに他ならない。55年体制の崩壊は官僚専制を可能にしたと言えよう。これを食い止める政治家が居ないのが日本の泣き所でもある。次期衆議院選挙で民主党が政権をとった場合官僚との付き合いをどうするかが問題の焦点となっている。私見を言わせて頂けば、3ケ月位は少し政治空白が生じるかもしれないが、官僚制度を1度リセットし直して、ITをフル活用した制度作りをするべきだろう。明治以来140年が来ようとしているのだから、制度のリセットに3ケ月位は使っても撥は当るまいと考える。民主党がそれをやれるか否かが民主党の国民政党として生残る成否を問われるのではなかろうか。


さもなくば、細川政権で見せた醜態を晒し、フランスで日本を悪く言う人の言う通りになるだろう。

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