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日本の技術、「はやぶさ」に結集(NEC・富士通・IHI…)
2010/6/14 21:13
 多くの困難を乗越え7年ぶりに地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。砂ぼこりが入っていると期待されるカプセルも14日、オーストラリア南部で無事回収された。約60億キロメートルに及ぶ宇宙の旅を支えたのは、NECが開発を主導したイオンエンジンを初めとする日本企業の技術。月以外の天体からの帰還という初の快挙に貢献したことで、世界各国の宇宙関連事業に商機が広がる可能性もある。
 イオンエンジンは、相次ぐ故障で一時は飛行が危ぶまれたはやぶさ帰還の立役者となった。一躍脚光を集めたNECは、衛星技術を海外に売り込む絶好の機会と見る。
 太陽光をエネルギー源に使う為「長期間の運用が必要な探査機や静止衛星にも採用され易くなる」(NEC)と期待する。商用衛星最大の市場である米国で、3年間で20億円の受注を目指す。
 もっとも、地球に戻るための軌道制御は本来、三菱重工業の化学エンジンが担うはずだった。燃料漏れで使えなくなり、リリーフに入ったのが4基のイオンエンジン。そのうちの3基も壊れ、限られた機能をうまく組み合わせる「知恵」で乗り切った。すべてが満点とはいえないのが実情だ。
 地球から小惑星「イトカワ」までは3億キロメートルもある。着陸を控えたはやぶさに地上から指令を送ると、優れた通信技術を使っても約40分掛り臨機応変には動かせない。
 そこではやぶさは搭載したカメラで表面の状況を分析、自動制御システムを使って砂ぼこりをとらえるのに最適な状態で着陸した。ただ、表面に弾丸を撃って砂を巻き上げる仕掛けは作動しなかったようで、十分に収集できたかは不明だ。
 IHIエアロスペースが期待するのは小型衛星の打ち上げに使うロケット事業。はやぶさを打ち上げた「M5ロケット」にかかわった。衛星の打ち上げを中心に、10年後の宇宙事業の売上高を現在の2倍の400億円にまで伸ばす計画だ。
 地球帰還時、大気圏に突入したはやぶさのカプセル表面の温度は約3000度にもなったとみられる。米スペースシャトルの場合の1700度に比べ2倍近い過酷な条件の中を通り抜けた。
 高熱からカプセルを守ったのもIHIエアロスペースの技術。表面を特殊樹脂で覆い、樹脂が溶ける時に周りの熱を奪う。ミサイルの先端など軍事用途にも使えるため「慎重な扱いが求められる」(宇宙航空研究開発機構=JAXAの稲谷芳文教授)という。
 地上に落ちたカプセルは予想外に早く回収できた。JAXAの橋本樹明教授は「富士通の通信技術の貢献が大きい」と指摘する。はやぶさの速度や位置等の軌道情報を、地上局との間の電波の往復時間等を基に正確に計測。カプセルを予定通りの位置に落下させ、「綱渡り」といわれた計画は無事終了した。
「はやぶさ」打上成功――「はやぶさ」は自律型ロボ、周囲の環境探り作業。
2003/5/10付
 「はやぶさ」の旅は往復四年を超す。小惑星は電波の送受信に数十分掛る程の遠距離にあり、地球から一々指示していては作業に間に合わない。これを考慮して探査機は自律型のロボットにした。
 広角の望遠レンズやセンサーなど約十種類のハイテク機器を搭載しており、周囲の環境を探りながら動く仕組みだ。宇宙空間を飛行するときは周囲の惑星を探知して位置を確認し、軌道を随時修正していく。
 小惑星に着陸する際も集めた情報を総合的に判断して降下を開始する。落下地点の目印がないため、まず探査機が着陸の目印となる球を打ち込む。この球にレーザー光を当てながら距離を測定して着陸にふさわしい水平な場所を探す。
 長旅に備えた新型エンジンも搭載した。長時間の連続運転に耐えるようにエンジンの寿命を従来の一・八倍に延ばしてあるという。
「はやぶさ」打ち上げ成功、宇宙探査4年の旅――太陽系誕生の謎に挑む。
2003/5/10付
 地球から約三億キロメートル離れた遠い太陽系の天体に向け、日本の探査機が九日午後に打ち上げられた。目的地は地球と火星の間を回る「小惑星」。この小さな星の砂を採取して二〇〇七年六月に地球に戻る四年がかりの壮大な実験に挑む。成功すれば世界初の快挙となり、砂の解析は数十億年前の太陽系誕生時の謎を解く有力な手がかりになる。
 文部科学省の宇宙科学研究所(宇宙研)がM5ロケット五号機で打上げた小惑星探査機「MUSES―C」は「はやぶさ」と命名された。ロケットと探査機の開発費は約百九十五億円。
 探査機は地球から離れながら地球を一周し、その後は地球の引力を使って加速していく。目標の小惑星「1998SF36」に到達するのは二〇〇五年六月の予定だ。
 小惑星の地表に近づくと、砂を集める筒を伸ばして降下する。小惑星は重力が極めて小さく、シャベルなどで砂をすくい上げようとしても難しい。そこで探査機は金属製の弾丸を打ち込み、舞い上がる砂を筒内に取り込む。
 舞い上がった砂は煙のように漂う状態となり、回収できるのは微量にすぎない。作業を数回繰り返しても採取できる砂は一グラム程度だが、それでも分析には十分という。
 探査機は地球の近くに戻り、砂の入ったカプセルを地球の上空で放出する。カプセルは最終的にオーストラリアの砂漠にパラシュートで落下させる。
 人類は火星や木星など太陽系の様々な惑星を探査してきたが、宇宙から物質を持ち帰ったのは米国のアポロ計画の月の石だけ。今回の計画が成功すれば意義は大きい。
 小惑星は主に火星と木星の間を回っており、軌道が確認されているものだけで二万個程度ある。ほとんどが直径数十キロで、大きくても数百キロしかない。
 小惑星には大気がなく、地球のような風化作用がない。地下に高温高圧の岩石がなく熱の影響を受けないため、約四十五億年前に誕生したとされる太陽系の当時の姿がそのまま保存されているとみられる。砂に含まれる元素などを分析すれば、太古の地球などがどのような星だったか突き止めることができると期待されている。
 宇宙研の鶴田浩一郎所長は「はやぶさは高度な技術を持ち、世界の惑星探査研究で大きな役割を果たすはずだ。日本の科学技術力をアピールできると期待している」と話している。
小惑星探査機はやぶさ、イオンエンジン、試験点火に成功。2003/5/28付
 宇宙科学研究所(宇宙研)は二十八日、九日に打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジンの試験点火に成功した、と発表した。今後はイオンエンジンに推力を発生させる試験などを重ね、六月中旬から本格的な運用に入る。
 イオンエンジンはキセノンというガスに高周波の電波をかけてイオン化し、加速して推力を生み出す。宇宙研によると、二十七日夜、はやぶさが搭載している四基のイオンエンジンのうち一基を十九分間点火し、燃料のキセノンガスからイオンが分離できることを確認した。
小惑星に「糸川」と命名。
2003/8/13付
 宇宙科学研究所(宇宙研)は十二日、今年五月に打ち上げた宇宙探査機「はやぶさ」が二〇〇五年夏の到着を目指す小惑星が、日本のロケット開発の先駆者として知られる故糸川英夫博士にちなんだ「ITOKAWA」と命名されたと発表した。
宇宙航空研究開発機構、小惑星探査機、省エネ航法成功。
2004/5/21付
 宇宙航空研究開発機構は二十日、昨年五月に打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」が地球の重力を利用し加速する省エネ航法「スイングバイ」に成功したと発表した。はやぶさは約三億キロ離れた小惑星イトカワで表面の岩石を採取、二〇〇七年夏に地球に持ち帰る。
「はやぶさ」小惑星へ、週明けに到着――岩石採取後、地球に帰還。
2005/9/9付
 二〇〇三年五月に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)の小惑星探査機「はやぶさ」が九日までに約二年四カ月の長旅をほぼ終え、順調なら十二日以降の週明けに、地球から約三億キロ離れた小惑星「イトカワ」に到着する。
 はやぶさは到着後、小惑星から約二十キロ離れて“伴走”する。日本の人工衛星や探査機が目標の天体にここまで近づくのは初めて。小惑星に着地して岩石を採取し、再び地球に向かう世界初の試みが、ヤマ場を迎える。
 プロジェクトを率いる川口淳一郎探査機主任は「困難な挑戦の連続で、この先も手探りだが、必要な手は打ってきた」と自信を見せている。
 はやぶさは接近後約一カ月間、エックス線や赤外線で小惑星の成分や地形データを収集。その後約十キロまで接近して再度観測する。
 岩石採取を試みるのは十一月上旬。約一秒間着地し、直径約一センチの金属球を発射。吹き飛んだ岩石を取り込んで集める。これを一週間あけて二回行った後、エンジンを噴射して小惑星を離脱し、二〇〇七年六月に地球に帰り着く計画だ。
 イトカワは日本のロケットの父といわれる故糸川英夫博士にちなんで命名された。

2005/9/小惑星イトカワに「はやぶさ」が到着――11月に着陸し、砂回収へ。13
 宇宙航空研究開発機構は十二日、二〇〇三年に打ち上げた日本の探査機「はやぶさ」が地球から約三億二千万キロメートル離れた小惑星「イトカワ」付近に到着したと発表、はやぶさから撮影した画像=写真は同機構提供=を公開した。十一月上旬から小惑星の砂などを回収する世界初の作業に挑戦する。
 日本のロケット開発の父とされる故糸川英夫氏にちなんだ名前のイトカワは長めのジャガイモのような形状で、長さ約五百五十メートル、直径三百メートル前後。はやぶさはイトカワから約二十キロメートルの予定位置に到着した。地形観測などの後、小惑星に一瞬着陸し、金属弾をぶつけて砂や破片を採取する。〇七年六月に地球に戻る予定だ。小惑星は太陽系が約四十五億年前に誕生した当時の状態を保存していると考えられている。
探査機「はやぶさ」、姿勢制御装置が故障、宇宙機構「帰還できるか不明」
2005/10/4付
 宇宙航空研究開発機構は四日、地球と火星の間を回る小惑星「イトカワ」の砂を持ち帰る目的で二〇〇三年に打ち上げた日本の探査機「はやぶさ」の姿勢制御装置が故障したと発表した。同機構は「十一月に予定しているイトカワの砂などの回収作業は実施するが、はやぶさが地球に帰還できるかどうかはわからない」としており、計画の達成は微妙になってきた。
 はやぶさは七月三十一日に三基ある姿勢制御装置の内の一基が故障、十月二日に二基目が故障して、エンジンを使って辛うじて姿勢制御をしている状態。燃料が尽きれば姿勢を維持できなくなる。
 はやぶさは現在、イトカワから約七キロ離れた場所にいる。十一月上旬に約一秒間着地し、直径約一センチの金属球を発射。吹き飛んだ砂や岩石を取り込んで集める計画。エンジンを噴射して小惑星を離脱し、二〇〇七年六月ごろの地球への帰還を目指している。
 小惑星イトカワは長さ約四百五十メートル、縦横約百八十メートルで、砂や岩石は約四十五億年前に誕生した太陽系の当時の姿をそのままとどめているとみられる。砂などを地球に持ち帰って分析することで、太陽系誕生のなぞに迫れると期待されていた。
 イトカワは、日本のロケットの父といわれる故糸川英夫博士にちなんで命名された。
探査機「はやぶさ」、2007年地球帰還へ――不具合克服にメド。
2005/10/28付
 宇宙航空研究開発機構は二十七日、地球と火星の間の軌道を回る小惑星「イトカワ」の砂を持ち帰るため打ち上げた探査機「はやぶさ」による試料採取を十一月十二日に実施すると発表した。姿勢制御装置の不具合を克服する方法を見つけたため予定通り回収作業に挑む。二〇〇七年六月ごろ地球に帰還する予定。
 はやぶさは三基ある姿勢制御装置のうち二基が故障した。エンジン噴射で姿勢を制御することにしたが、地球帰還までの燃料不足が懸念されていた。エンジンの噴射量を少量にして燃料消費量を抑えることで帰還のメドがついた。
 十一月四日にイトカワに約三十メートルまで接近するリハーサルをして技術を確認し、十二日と二十五日の計二回、試料採取に挑む。
「イトカワ」は小惑星の破片?――「はやぶさ」撮影成功。
2005/11/2付
 宇宙航空研究開発機構は日本の探査機「はやぶさ」を使い、地球と火星の間の軌道を回る小惑星「イトカワ」の鮮明な写真撮影に成功、一日公表した。同機構の専門家はイトカワについて、より大きな小惑星が何らかの衝突で壊れた際に残った破片の可能性が高いとみている。今後、探査機でイトカワ表面の砂や岩石を採取し、詳しく調べる。
 イトカワは細長いジャガイモのような形状で、長さは約五百四十メートル、幅が約二百七十メートル、高さが約二百十メートル。はやぶさで上空四キロメートル前後まで接近して観測し、表面に大きさ五十メートルの岩石や直径八十メートルのクレーターを見つけた。
 同機構の宇宙科学研究本部の藤原顕教授は「より大きな小天体が衝突して破壊寸前となった際の破片がイトカワで、表面の大きな岩石はその破壊の際にできたものが残ったのではないか」と分析している。
 はやぶさは十二日と二十五日、イトカワに接近して砂や岩石の破片を回収し、二〇〇七年六月に地球に持ち帰る予定。
小惑星「イトカワ」降下試験、「はやぶさ」中止――開始後、高度見失う。
2005/11/5付
 宇宙航空研究開発機構は四日、探査機「はやぶさ」が、地球と火星の間の軌道を回る小惑星「イトカワ」への降下試験をいったん開始したが、途中で高度を見失ったため中止したと発表した。原因は分かっておらず、詳しいデータが収集できる五日から解析を急ぐ。イトカワから砂や岩の破片を採取するスケジュールも再検討する。
 イトカワから約三・五キロメートル離れたところにいたはやぶさは三十メートルまで近づくため四日午前四時十七分に降下を開始。高度七百メートルを数百メートル過ぎてから高度が分からなくなった。このため十二時半に地上から接近をやめて上昇するよう指令した。
 高度が分からなくなった原因は不明。宇宙機構の川口淳一郎教授によると、はやぶさは搭載カメラでイトカワ表面を撮影し、その画像を参考にして小惑星までの距離を計る高度計の向きを確認している。すでにはやぶさは姿勢制御装置が壊れて制御が粗くなっているため、「画像のばらつきが大きくなり、高度計を向ける方向が分からなくなった可能性などが考えられる」という。
 はやぶさは今回の試験が順調なら十二日と二十五日の二回、イトカワから砂などを回収し、二〇〇七年六月に地球に帰還する予定だった。地球に戻るには十二月上旬までにイトカワから離脱しなければならないため、宇宙機構は回収作業を一回にすることも視野に入れる。
「はやぶさ」降下開始――小惑星に観測機器投下へ。
2005/11/12付
 宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)の探査機「はやぶさ」が十二日未明、小惑星イトカワに小型観測機器「ミネルバ」を投下するため、小惑星に向け降下を開始した。
 日本が地球以外の天体に機器を送り込むのは史上初めて。
 はやぶさは同日午後二時に、そのまま降下を続けても問題ないかどうかを判断、高度六十―七十メートルまで接近したところでミネルバを投下する。ミネルバは回転して飛び跳ねながら移動し、小惑星表面の温度を測定、周囲を撮影してデータをはやぶさを経由して地球に送る。
 今月四日の降下では、探査機が途中で小惑星との距離を測れない異常が起こって投下を断念。機器を調整して再挑戦する。
「はやぶさ」、観測機投下失敗か――小惑星から遠ざかる。
2005/11/13付
 宇宙航空研究開発機構は十二日、探査機「はやぶさ」が小型観測機器「ミネルバ」を小惑星イトカワに向かって投下したが、うまく届かずに失敗した可能性が高い、と発表した。投下のタイミングがずれ、イトカワから離れていったもようだという。
 はやぶさは十二日未明からイトカワに降下を開始。同日午後三時ごろ距離約五十五メートルまで一旦近づいてから上昇し、午後三時二十四分に高度約二百メートルからミネルバを切り離した。
 しかし、タイミングが悪く、ミネルバに予想以上に大きい上向きの速度がついた。イトカワの引力が弱いため、落下せずに遠ざかった可能性が高いという。最終的に確認できるのは十三日夜の予定。
 ミネルバは直径十二センチ、高さ十センチほどの円柱形の装置で、内蔵モーターを使って跳ねて移動し、搭載カメラで撮影した画像を送信する機能を持つ。
 今後、はやぶさ本体は十九日と二十五日にイトカワに着陸し、世界で初めて小惑星から砂や岩の破片などを採取することに挑む計画。砂などは二〇〇七年六月には地球に持ち帰る予定で、四十五億年前に誕生した太陽系の成り立ちを知る手掛かりになると期待されている。
 イトカワは主に地球と火星の間を回っており、現在は地球から約三億キロメートル離れている。
宇宙航空研究開発機構、はやぶさ実験20日に延期。
2005/11/17付
 宇宙航空研究開発機構は十七日、探査機「はやぶさ」が地球と火星の間を回る小惑星「イトカワ」から砂や岩などを採取する実験を十九日から二十日に延期すると発表した。はやぶさからの電波を受信する米航空宇宙局(NASA)の地上局の回線を確保するため。二十日午前六時ごろに最接近して試料採取に挑む。
小惑星着陸へ、はやぶさ降下――岩石採取に挑戦。
2005/11/20付
 宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)の探査機「はやぶさ」は十九日夜、地球から約二億九千万キロ離れた小惑星イトカワに向けて降下を始めた。順調なら二十日午前6時頃着陸し、世界初の小惑星からの岩石採取に挑戦する。日本が地球以外の天体に機器を着陸させるのも初めてとなる。
 はやぶさは十九日午後十一時現在、小惑星から約九百二十メートルの高度から秒速約三センチのゆっくりした速度で降下している。
 宇宙機構は二十日午前五時ごろ、降下を続けて問題ないかどうかを判断し、その後は組み込まれたプログラムに沿ってはやぶさ自体が姿勢や距離など状況を把握。小惑星にレーザーを照射して高度を測り、途中で投下した目印の反射板付きボールをカメラでとらえて姿勢を確かめながら降下する。ボールの中には世界百四十九の国と地域から募った約八十八万人の名前がプリントされたフィルムが入っている。
「はやぶさ」、採取実験達成ならず――揺れで着地失敗?25日にも再挑戦。
2005/11/21付
 宇宙航空研究開発機構は二十日、探査機「はやぶさ」から地球と火星の間を回る小惑星イトカワに約八十八万人の名前を刻んだフィルム入りのボールを投下する事には成功したが、砂や岩の破片を採取する実験は達成できなかったと発表した。原因は解明中だが、イトカワに接近する際、横方向に流れて着地しなかった可能性があるという。原因究明を急ぎ二十五日にも再挑戦する。
 はやぶさは十九日午後九時、イトカワの高度約九百九十メートルから降下を開始。二十日午前五時四十六分ごろ、イトカワに向かって百四十九カ国・地域から募った約八十八万人の名前を刻んだフィルムを入れたボールを放出。イトカワに投下することに成功した。
 その後、高度約十七メートルからはやぶさ自体が姿勢を制御しながら降下しイトカワに接地し、金属弾を打ち込んで巻き上がる砂や岩の破片を採取する計画だった。しかし、うまく降下できず、同約十メートルの地点を三十分以上、漂っていたとみられる。
 接地しなかった原因は現在調査中。はやぶさは三台の姿勢制御装置のうち二台が壊れており、姿勢制御にエンジンを使っている。降下中にエンジンを自動的に噴射しているとみられ、それが何らかの影響を及ぼした可能性もあるという。
 宇宙機構の川口淳一郎教授は会見で「不可解な現象で達成できず残念。解明を急いでもう一度挑戦したい」と語った。
探査機「はやぶさ」、「着陸していた」――20日のデータ、解析し判明。
2005/11/24付
 宇宙航空研究開発機構は二十三日、探査機「はやぶさ」が当初失敗したとみていた小惑星「イトカワ」への着陸に成功していたことが分かった、と発表した。二十日に着陸に挑戦して降下した際のデータを解析して判明した。ただ、小惑星の砂や岩の破片を採取する作業には取り組んでいなかった。
 小惑星に着陸・離陸した探査機は世界で初めて。日本の探査機が地球以外の天体に着陸したのも初めて。宇宙機構は降下時点では得られなかった詳細なデータをその後受信して、はやぶさの動きを解析した。その結果、二十日午前五時四十一分ごろ、はやぶさはセンサーで地表に何らかの障害物を検出して採取作業を断念、そのときに離脱するよりも着陸の方が安全と自分で判断していたという。
 六時十分ごろにはイトカワの表面に達し、二回弾んでから三十分間とどまっていた。その後、地球からの上昇指令を受けて噴射してイトカワから離れた。宇宙機構は「対策を検討して二十五日以降の二回目の挑戦にいかしたい」としている。
宇宙航空研究開発機構の探査機、岩石採取実験に再挑戦
2005/11/26付
 宇宙航空研究開発機構の探査機「はやぶさ」が二十五日午後十時すぎ、地球と火星の間をまわる小惑星「イトカワ」の岩石の破片などを採取する世界初の実験に向けて降下を開始した。順調に進めば、二十六日午前七時十分ごろに瞬間的に着陸して、実験に挑む。
小惑星探査機「はやぶさ」、岩石採取実験に成功−世界初、太陽系謎に迫る
2005/11/26付
地球帰還は2007年
 宇宙航空研究開発機構の探査機「はやぶさ」が二十六日午前七時ごろ、小惑星イトカワの岩石の破片などを採取する世界初の実験に成功した。イトカワに着地したことなどを確認した。天体の試料回収は米国や旧ソ連が月の石を持ち帰った例があるが、はやぶさが達成していれば小惑星からは初めてとなる。イトカワは四十五億年前に誕生した太陽系の当時の姿をとどめる「化石」。採取試料は太陽系形成を知る手掛かりになると期待される。(関連記事を社会面に)
 はやぶさは二十五日夜から秒速6m以下というゆっくりとした速度でイトカワに接近を開始。二十日に実施した初の採取実験と粗同じ地点に降下した。二十六日朝には、地球からの指示ではなく独自に動く自律航法に移り、午前七時七分に着地した事等を確認した。宇宙機構は「金属弾を打ち込んだ際の姿勢を調べる必要があるが、採取の際の作業はすべて成功した」と話している。
 はやぶさがイトカワの砂などを確実に回収できたかどうかは地球に帰還するまで不明。ただし、金属弾を打ち込んで巻き上がる砂などをすぐに回収できることを、はやぶさ打ち上げ前の地上試験で確認済み。このため、小惑星からの試料採取という快挙を達成した可能性が高い。
 二十日の採取実験では、着地地点を確認するために球状マーカーを投下し、着地には成功したが、試料を採取できなかった。今回はマーカーを投下せず粗同じ地点に着地したので、マーカーがもう一つある。
 宇宙機構は「燃料の残量によっては、三度目の挑戦をすることも可能」と話している。
 はやぶさは現在、イトカワから数キロメートル以上離れた宇宙空間に上昇しており、今のところ機体に損傷は確認されていない。十二月上旬に地球への帰途につき、二〇〇七年には地球に向けて試料を納めたカプセルを投下する予定だ。
 小惑星のイトカワは長さ約540m、幅約270m、高さ約210mで、観測されている小惑星の中では非常に小さい。地球と火星の間を通る楕円(だえん)軌道を回っている。軌道が分っている小惑星なので地球から行き易く、宇宙機構ははやぶさの目標に選んだ。
宇宙機構教授が会見、「小惑星の砂採取、確信」。
2005/11/27付
 探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」から砂などの採取実験を実施したのを受け、プロジェクトマネージャーである宇宙航空研究開発機構の川口淳一郎教授は二十六日午後、記者会見し、「データを詳細に分析する必要があるが、採取できたと確信している。素直に喜んでいる」と顔をほころばせた。
 はやぶさは二十六日午前七時三十分ごろにイトカワ表面に着地。金属弾を二発、地表に発射して砂などの試料数百ミリグラムを採取できたもようだ。
 今回の実験では障害物センサーを作動させずに降下したことが成功につながった。
 「探査機の誘導制御技術については、ほぼ手法を確立した」と川口教授は分析する。
「はやぶさ」帰還に黄信号、制御エンジンにトラブル。
2005/11/30付
 宇宙航空研究開発機構は二十九日、小惑星「イトカワ」の岩石試料採取に成功した探査機「はやぶさ」で、姿勢制御用エンジンにトラブルが発生していると発表した。探査機との通信状況も悪く、詳しい状況もつかめていない。十二月上旬までに復旧できなければ、地球に帰還して岩石試料を送り届けるのが困難になるという。
 はやぶさの姿勢制御用エンジンは「A」「B」の二系統あり、一系統だけでも姿勢を維持できる。宇宙機構によると、二十六日にB系統のエンジンから燃料が漏れたため、両系統の燃料弁を閉じた。原因究明のため、二十七日になって探査機を操作したところ、A系統のエンジンの推力が十分に出なかった。
 宇宙機構の川口淳一郎教授は「(これまでのトラブルに比べて)非常に深刻な問題だ。解決しなければ帰還できない」と話している。
「はやぶさ」、岩石採取失敗か――宇宙機構発表、金属弾データなし。
2005/12/8付
 宇宙航空研究開発機構は七日、探査機「はやぶさ」が十一月二十六日に実施した小惑星「イトカワ」の岩石採取実験について、採取に必要な金属弾が発射されていない可能性が高いと発表した。当初は成功したと説明していたが、その後のデータを解析した結果、金属弾の発射を確認できなかった。実験は失敗した可能性が高い。
 はやぶさは金属弾を発射して岩石や砂を舞い上げて採取する仕組みで、プログラムの作動は確認している。しかし、発射の証拠となる火薬の爆発データは地球に届いていなかった。その後、確認作業をしたが、爆発の形跡はなかった。
 宇宙機構は「八割方、発射できていない」と説明している。ただ、探査機の着陸時に砂などが回収容器に入った可能性もあり、今後、はやぶさの地球帰還に全力をあげる。
 はやぶさは、地球から約三億キロメートル離れた小惑星イトカワに到達するため、従来の宇宙開発では使われていない新技術を駆使。長期の宇宙飛行を可能にするイオンエンジンの技術を確立したほか、レーダーやカメラなどを使って自ら危険を避けながら着陸・上昇する「自律制御」にもほぼ成功した。
 七日に記者会見した宇宙機構の川口淳一郎教授は「採取に失敗したとしても、採取に必要な技術はすべてクリアできた」とはやぶさの成果も強調した。
「はやぶさ」、地球帰還3年延期―宇宙機構、2010年6月に、エンジン復旧難航。
2005/12/14付
 宇宙航空研究開発機構は十四日、小惑星「イトカワ」で岩石採取を試みた探査機「はやぶさ」の地球帰還時期について、当初の2007年6月を三年延期して10年6月に変更する、と発表した。トラブルを起こしている姿勢制御エンジンの復旧作業が難航しているためで、当初予定通りに地球へ帰還することを断念する。
 11月26日の岩石採取実験以降、はやぶさの姿勢制御用エンジンの燃料漏れが微量乍続いており、原因も明確に分っていない。はやぶさは首を振るように揺れて姿勢が安定せず、地球との通信も十分に回復していない。今後対策を進め、姿勢が安定するのは来年二月上旬になるとみている。
 宇宙機構の川口淳一郎教授は「残念。通信が回復しても、(長期の宇宙滞在で)他の機器が故障するリスクが生まれる。地球への帰還は簡単ではない」と説明している。
 計画では〇七年六月に地球に帰還するために今月中旬までに帰路につく予定だった。来年初めまでに復旧すれば当初予定通り帰還できるが、その可能性は非常に小さいとみている。
 今後1年かけて通信等の復旧作業に取組、7年春に出発して10年6月に帰還する計画を検討中。必要な燃料は十分に残っているという。7年3月迄に通信が回復する可能性は70%と試算している。
「はやぶさ」の通信回復。
2006/3/8付
 宇宙航空研究開発機構は七日、小惑星イトカワに着陸した後、姿勢制御が不能になり、交信も途絶していた探査機「はやぶさ」の通信が回復したと発表した。今後、二〇一〇年の地球帰還に必要な作業を進めるが、姿勢制御は依然難しく、帰還は難しい状況だ。
 はやぶさは昨年12月以降、通信が途絶していたが、3月4日迄に機体のデータが取得できる程度に回復。只、化学エンジンの燃料がなくなったとみられ、帰還には推進用のエンジンで姿勢制御をこなす難しい作業が必要になる。現在、はやぶさは地球から太陽方向に約3億3千万km離れた位置にある。
小惑星探査機「はやぶさ」、地球帰還めざし中旬出発。
2007/4/5付
 世界で初めて小惑星に離着陸した日本の探査機「はやぶさ」が今月中旬、地球帰還に向けて出発する。宇宙航空研究開発機構が四日発表した。順調なら2010年6月に地球に到着するが、エンジンの燃料漏れ等多くのトラブルを抱えている。宇宙機構は「地球に無事戻れるかどうか依然厳しい」と説明している。
 はやぶさは現在、小惑星「イトカワ」の近くを飛行している。5年にイトカワに着陸して岩石採取を試みたが、エンジンの燃料が漏れ、姿勢が不安定になるトラブルが発生した。この為当初予定していた7年6月の地球帰還を延期した。宇宙機構は復旧作業を進めてきたが、このほど出発できるメドがついた。
 ただ、三基ある姿勢制御装置のうち二基が故障しており、「今後もう一基も故障する可能性が高い」(宇宙機構の川口淳一郎プロジェクトマネージャ)という。この姿勢制御装置が故障した場合、地球に帰還できる方法がなくなる。
 はやぶさによる小惑星の岩石採取は失敗したとみられるが、舞い上がった砂を採取できた可能性がある。地球に持ち帰ることができれば太陽系誕生の謎の解明に役立つ。
小惑星探査機「はやぶさ」、エンジン再点火、来年6月の帰還目指す。
2009/2/5付
 宇宙航空研究開発機構は四日、二〇〇五年に小惑星「イトカワ」に着陸した探査機「はやぶさ」を地球に帰還させるため、エンジンを再点火したと発表した。はやぶさは現在地球から約三億キロメートル離れた宇宙空間を飛行中。同機構は一〇年六月の地球到達を目指し、「細心の注意と最大限の努力で運用に取り組む」としている。
 〇三年に打ち上げられたはやぶさは〇五年十一月にイトカワに着陸し、岩石のサンプルの採取に挑んだ。ただ三台ある姿勢制御装置のうち二台が壊れるなどトラブルに見舞われ、地球帰還に向けて綱渡りの状態が続いている。
 はやぶさはこれまで地球との位置関係からエンジンを停止していたが、エンジンを再点火して地球帰還に向けた軌道に入るよう調整を始めた。来年三月頃迄加速を続けて地球に接近した後、同六月に岩石試料が入っている可能性があるカプセルを切り離し、大気圏に突入させる。
探査機「はやぶさ」 帰還軌道入り
2010/3/28付
 宇宙航空研究開発機構は27日、2005年に小惑星「イトカワ」に着陸した探査機「はやぶさ」が地球に向かう軌道に入ったと発表した。探査機は小惑星の岩石を採取していると期待され、6月には地球に帰還する見込みだ。
 探査機は03年に地球を離れ、05年11月にイトカワに着陸。岩石の採取を試みた後、地球へ向かった。一時はエンジンの不具合などで帰還が危ぶまれたが、27日までに地球から2700万キロ離れた地点に到着。今後はエンジンを少しずつ噴射して微調整を繰り返し、地球へ戻る予定だ。
 探査機は地球に近づいた後に、岩石が入っている可能性のあるカプセルを切り離す。カプセルは大気圏に突入し、オーストラリアの砂漠地帯へ着地する計画。
 小惑星の岩石を地球に直接持ち帰れれば、世界で初めてになる。宇宙誕生のなぞの解明が飛躍的に進むほか、将来は月面など資源採取の適地を探る技術につながる。ロボット技術に強い日本の優位性を世界にアピールする好機にもなる。
小惑星探査機「はやぶさ」、地球帰還に向け軌道修正に成功
2010/5/27 10:54
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還に向けた2回目の軌道修正に成功したと発表した。今回、実施した軌道の精密補正により、地球から約750万kmの距離に近づいた。6月上旬に実施する3回目の軌道修正がうまくいけば、地球に確実に戻れるという。
 地球帰還は6月13日の予定。はやぶさは火星と地球の軌道の間を周回する小惑星「イトカワ」に2005年に着陸。その際に舞上った惑星表面の埃等をカプセルに詰める事ができたと期待されている。
 オーストラリア大陸にカプセルを落下させるため、軌道修正は計4回実施する。地球帰還が成功すれば、惑星に着陸した探査機としては世界初となる。エンジンの故障などが相次ぎ一時は帰還は絶望的とみられたが、運用方法を工夫して危機を乗り越えてきた。
小惑星探査機「はやぶさ」 地球帰還へ最終作業
2010/6/3 11:46
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還に向けた最終作業を始めた。地球へ戻る4回の軌道修正のうち、今回は3回目になる。一連の作業が成功すれば、地球への帰還が確実になる。月以外の天体に着陸してから地球に戻るという世界初の成果に一歩近づく。
 はやぶさは火星と地球の間を周回する小惑星「イトカワ」に2005年に着陸。表面の砂ぼこりなどをカプセルに詰めたと期待されている。カプセルが分離して地球に戻り、13日にオーストラリアの砂漠に落下する予定だ。
 小惑星には誕生した当時の様子がわかる砂などが残っているとみられ、持ち帰った砂を詳しく分析すれば、惑星が生まれる仕組みが解明できる。また、遠くの天体を無人で探査できる技術も手にできる。
 3日は正午ごろにエンジンの燃焼を開始。5日まで燃焼して地球を通り過ぎる軌道を外れ、地球へ向かう軌道に入る。9日には最後の軌道修正を実施する。
NECなどはやぶさ関連企業、市場も注目(10/6/14)
 7年間の宇宙の旅を終えて13日午後11時過ぎ(日本時間)、地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。月以外の天体に着陸した探査機が地球に戻るのは世界初の快挙で、NECを中心とする日本企業の技術がこれを支えた。
 14日の株式市場でもNECの株価が2%上昇するなど、注目された。NEC以外でも、富士通の計測技術など、はやぶさの帰還に日本企業の技術が役だった。はやぶさに関った企業を表にまとめた。
「はやぶさ」に関係した企業
イオンエンジン NEC

化学エンジン 三菱重工業

姿勢制御系 NEC東芝スペースシステム(NEC子会社)

耐熱性カプセル IHIエアロスペース(IHI子会社)

通信系 NEC

リチウムイオン電池 古河電池

軌道制御に関する加速度計 日本航空電子

電波が届く時間からはやぶさの位置を計測する技術 富士通

地上と連絡できない時のデータを蓄積する技術 日立製作所、NEC

地上のアンテナ系 三菱電機

「はやぶさ」帰還、小惑星探査に日本技術結集
2010/6/14 0:45
 小惑星探査機「はやぶさ」が約60億キロメートル、7年間に及ぶ宇宙の旅を終えて日本時間の13日午後11時ごろ地球に帰還した。本体から切り離されたカプセルからの電波を受信、上空から目視でも着地を確認した。はやぶさは地球から約3億キロメートル離れた小惑星「イトカワ」に着陸、その際に舞い上がった砂ぼこりなどがカプセルに入っていると期待されている。月以外の天体に着陸した探査機が地球に戻るのは、世界初の快挙になる。
 はやぶさは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機。13日午後8時ごろに本体から耐熱加工されたカプセルを分離。本体は大気圏突入時に燃え尽き、カプセルはパラシュートを開いてオーストラリア南部ウーメラ地区の砂漠に着地した。
 はやぶさの総飛行距離は約60億キロメートル。地球が太陽の周りを約6周する距離に相当する。帰還成功は日本が得意とするコスト管理、省エネ技術などの結晶といえる。相次ぐ故障で飛行が危ぶまれる場面が何度もあったが、予定よりも約3年遅れて地球に無事戻った。宇宙開発の本家である米国にも一歩先んじ、世界の宇宙開発にも大きな影響を与えるとみられる。
 長距離の飛行と地球帰還では、NECが開発を主導したイオンエンジンが活躍した。太陽光をエネルギー源にキセノンとよぶ希ガスをイオン化し、噴射して推進力を得る。イオン化には電子レンジに使うようなマイクロ波を照射する。
 イオンエンジンは馬力こそ小さいが、他方式に比べ少ない燃料で長期間使え、小型である事から静止衛星や惑星間の探査機向けに採用が広がっている。はやぶさに4基搭載したイオンエンジンは従来より寿命が長く、取扱が容易。途中で3基に異常が起きたが、地球に戻る途中の軌道修正にも使った。
 はやぶさ計画には三菱重工業や中小の専門メーカーも、別のエンジンや部品開発で参加した。複数のシステムが故障しても別系統で補えるよう何重にも備えをして、きめ細かな設計をした。
 はやぶさは宇宙大国の米国も刺激した。米国では600億〜800億円をかけて小惑星探査プロジェクトに取り組むという。
 はやぶさの開発費は約130億円。日米欧など15カ国が参加する国際宇宙ステーション(ISS)計画で日本が毎年負担する約400億円に比べ大幅に安い。米の小惑星探査計画に比べても割安だ。日本の宇宙関連ビジネスでの競争力確保に、今回の成功は大きく貢献する可能性がある。
「はやぶさ」の落下カプセル確認 14日午後回収
2010/6/14 9:47
 【ウーメラ(オーストラリア)=共同】宇宙航空研究開発機構は日本時間14日、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルが、着地予定地であるオーストラリア南部ウーメラ付近の砂漠に落ちているのをヘリコプターから目視で確認したと発表した。
オーストラリアの砂漠に落下した「はやぶさ」のカプセル(左側の丸い物体)とパラシュート(JAXA提供)=共同
 「はやぶさ」のプロジェクトを率いた川口淳一郎宇宙機構教授は同日未明、記者会見し「この成果は諸先輩が築き上げた技術・科学の上に成り立っている。はやぶさに助けられてここまで運用できた。プロジェクトチームの皆さんに感謝している」と述べた。
 宇宙機構は同日午前、小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性があるカプセルの破損の有無や、まだ見つかっていない耐熱用の外殻の所在などを空から調べた上で、14日午後、地上から現場に向かい、それぞれ回収する。
 その後、ウーメラの回収作業拠点で専用コンテナに厳重に梱包。作業が順調なら17日に現地を出発し、18日に相模原市の宇宙機構相模原キャンパスに設けた専用の分析施設に運び込む予定だ。担当者は、砂が入っていたとしても、小惑星「イトカワ」のものと確定するのに早くても約1カ月かかるとしている。
 はやぶさは2005年にイトカワに着陸。砂を舞い上がらせてカプセルに取り込むための金属球2個の発射はできなかったとみられているが、着陸の衝撃で舞い上がった砂が、カプセルの開口部から中に入った可能性が残っているという。
「はやぶさ」のカプセル回収、18日に日本へ
2010/6/14 19:37
豪・ウーメラ近くの砂漠で見つかった小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル(14日)=JAXA提供・共同
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、13日夜にオーストラリア大陸南部に落下した小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルの回収に成功したと発表した。カプセルは破損していないもよう。カプセルには小惑星「イトカワ」の砂ぼこりなどが入っていると期待されている。
 カプセルは円盤形で、大きさは直径40センチ、高さ20センチ。はやぶさの本体とともに大気圏に突入、本体は燃え尽きたが、カプセルはそのまま落下し、パラシュートを広げて地上に落ちた。JAXAの職員らがヘリコプターで落下地点へ行き、カプセルを回収した。
小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルが入ったコンテナを運ぶJAXAの研究者ら(14日、豪・ウーメラ付近)=共同
 カプセルは専用コンテナに詰められ、チャーター機でオーストラリアから日本に輸送。18日にJAXAの相模原キャンパス(相模原市)に運び込まれ、中身を確認する。
 カプセルには打ち上げ時に地上のものが混入している可能性もあり、イトカワのものと区別する必要がある。分析には「数カ月から半年はかかる」(JAXAの川口淳一郎はやぶさプロジェクトマネージャ)見込み。砂ぼこりなどを分析できれば、46億年前にできた太陽系の謎の解明につながると期待される。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
大作モノの記事の更新お疲れ様でした
宇宙の謎が、少しでも解明できることは素晴らしいことですものね・・
よく頑張ったハヤブサ号にも拍手です
風子
2010/06/16 13:27
風子ちゃんようこそ。
自身が通して読む為に単にコピペしたものを掲載しただけだから、余大作でもないんだよ。日経記事は結構沢山特集をコピペして保存しているんだよ。
Hbar
2010/06/17 06:47

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